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超訳/第27条

まだどうしても第27条にひっかかる人がいるようです。
「PSEのない電気用品を売ってはいけないと書いてある」そればかり宗教のように繰り返すのですが。
まるで第27条だけ独立した法律であるかのように。

あのですね。
同じ法律内で、言葉の定義が複数に渡ることはありえません。
法律の条文を実際に読んでいただけばわかるのですが、
条文は常に前の番号の条文を踏まえた形で続いて行きます。
11条で10条について言及するのに、10条と11条の言葉の定義が違っていたら、意味不明ですね。
なので、第27条にしても、すべての言葉が他の条文と同じ定義になっています。
たとえば、ここで電気用品と言えば、シリアルナンバーでなく製品形式名で区別されなければなりません。

しかし、この第27条だけ、以下のように思い込んでいる人が多い様です。わかりやすく超訳してみましょう。

(原文)
第二十七条  電気用品の製造、輸入又は販売の事業を行う者は、第十条第一項の表示が付されているものでなければ、電気用品を販売し、又は販売の目的で陳列してはならない。

(思い込み)
M社のビエラX11、シリアルナンバー1003の製造、輸入または販売の事業を行うものは、PSEマークがついているものでなければ、シリアルナンバー1003を販売し、又は販売の目的で陳列してはならない。

どこが間違ってるの?と思うかも知れません。しかし電気用品の定義が2種類になることはありえません。電気用品安全法はそれまでの条文で、製品名を対象にしてきたのですから、ここでもそうなります。

(正しい訳)
M社のビエラX11の製造、輸入または販売の事業を行うものは、PSEマークがついているものでなければ、ビエラX11を販売し、又は販売の目的で陳列してはならない。

あれ?と思われるかも知れません。間違いじゃないの?とも。
しかし、電気用品安全法は、製品名が一単位なのです。
なので、同一の製品名について、PSEがあるものとないもので区別することはできないのです。
仮に、一個でもビエラX11にPSEがないことになれば、ビエラ11の名前がつく全製品を販売することはできません。
もちろんプリントミスなどもあり得ますから、実際の運用は弾力的です。しかし法解釈の原則はこういうものです。
松下やパロマでも事故のあった数個やロットだけを再点検したわけではありません。
個体に何かあれば、製造名単位で設計や製造の安全性を疑い、確認するのがこの法律だからです。

さらに、この(正しい訳)でも、もう一カ所間違っています。「PSEマークがついているものでなければ」です。

(さらに正しい訳)
M社のビエラX11の製造、輸入または販売の事業を行うものは、平成13年より発行されたPSEマークがついているものでなければ、ビエラX11を販売し、又は販売の目的で陳列してはならない。

(さらにさらに正しい訳)
平成13年よりM社のビエラX11の製造、輸入または販売の事業を行うものは、平成13年より発行されたPSEマークがついているものでなければ、ビエラX11を販売し、又は販売の目的で陳列してはならない。

法律は常に前の条文を踏まえます。
このように定義を代入してみると、条文が厳密にどういう意味なのかがはっきりするでしょう。

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テーマ:環境・資源・エネルギー - ジャンル:政治・経済

2006.11.27 | | Comments(7) | Trackback(0) | 所感。

PSE法は欠陥法?

PSEマークが無いと販売してはならない。
但し、旧法時代の適合品はPSEマークが有るものと「みなす」救済措置が抜けているのが問題。
欠陥法だ。

以上、某巨大掲示板からの引用です。
まだこんな思い込みをしてる人がいるんですね。
JRCAの方もブログで「中古の適用除外を目指す」なんて書いてましたし。

まだ頭が混乱してる人に向けて、ダニでもわかるように、論点そのものが間違ってることを説明してみましょう。(というか、私のブログを全部読めばわかるはずなのですが)

まず「PSE法」は、「PSEマークが無いと販売してはならない」という法律でしょうか?
その通りです。
しかしそれは平成13年4月以降に上市された新製品のみが対象です。
なぜなら、それ以前には「PSEマークが無い電気用品」も「PSEマークがある電気用品」も、
両方とも存在しないので、法的効力そのものが発生しないからです。

じゃあ平成13年4月以前は何が存在したのか?
というと、「〒マークのある電気用品」と「〒マークのない電気用品」ということになります。
当時は、PSEという法律も概念も存在しなかったのですから、当然のことです。
つまり平成13年4月以前には「PSEマークのない電気用品」なんてものは製造されていなかったのです。

こんなことはあらゆる法律がだいたいそうなっているので、
いちいちそう断ってないからって、「欠陥法」呼ばわりできるものではありません。
こんなくだらない理由で法改正しなければならないのなら、全刑法、全民法を見直せということになるでしょう。

あと某JRCAの方がブログで掲げてる「中古品の適用除外を目指す」。

こんなこと無理です。
電気用品が、中古である事であることを理由に、
電気用品安全法の対象外になることは、ありえません。
同系列の製品安全法で、パロマや松下製品を中古の二次流通品だからと回収対象から外しましたか?
だいたい今じゃ「中古を対象外」なんて世論が黙ってないでしょう。
なんでわざわざ消費者に「違法行為を正当化しようとしてる」と思われたいのでしょうか?
「適用外を目指す」ってことは、「今は適用内だけど違法行為してる」って自分で認めちゃってるわけですから。

リサイクル業者にしても、市民運動にしても、何が正しくて何が間違ってるか、
まずそれを理解しないと、何か訴えたとして、まったく意味不明または逆効果にしかなりません。
少なくとも今は世論の風は「安全重視」の方に流れてます。

まずPSE法は、リサイクル業者や「PSE反対」なんて掲げてる人たちが、
未だに信じてるような理由で欠陥法であることはありません。
また「中古適用除外」を法に盛り込むことは法理論上、不可能です。
(裁判で判例をつくることは可能です)

もともと経産省が、「旧法認可製品が新法27条(販売禁止)の対象になる」と言い出したのが、バカバカしい勘違いだったというだけです。
いわば完全なエラーであって、それに従う理由など何ひとつありません。
とりあえず「法の効力」について、きちんと理解してみたらどうでしょう。
どんな法でも過去に遡って効力を発揮することはありませんから。

ならパロマや松下は?というと、実はそこがはっきりしていないんですよね。
経産省は、両社に現行法に基づいて回収命令を出したわけですが、
違反品の違反事項は旧法時の安全基準適合に対する違反でないと可塑法禁止に反するわけです。

ただそこらへん経産省は曖昧にしておきたい。
理由を察するに、まずガス製品にははっきりした安全基準がなく、本当は製品安全の対象外であること。
なので、世論に押される形でかなり強引に製品安全法を拡大解釈して使っているのですが、
そこらへんきちんとした形で突っ込むと「じゃあ、製品の製造を認可したのは誰か?」ということで、
経産省の責任問題もあり得ることになってしまう。
しかし、回収命令の元になる法規の解釈が曖昧(というか、はっきりとした形で存在しない)であるため、
経産省は、常に有利な立場でいられるわけです。
「製造認可はしてない。でも認可製品として製品安全法の対象にはなってもらう」
法的には離れ業ですが、製品安全を求める世論をバックに、法の執行ができてしまうわけですね。

こんなこと書くと、リサイクル業者の一部や「PSE反対」を主張する人がまた
「ほら見ろ。だから経産省が暴走しないように、法律に中古除外と明記する必要があるんだ」という、
常識に欠けたことを言い出しそうですが。

単純な話、経産省というのは暴走するものです。こうした暴走は、決して電気用品安全法や製品安全法に限りません。
しかし、大手メーカーでさえ、その暴走を法や政治に訴えて止めようとはしないのです。
理由は?
曖昧な方が、お互いの利益になるから。
実際のところ、松下やパロマだって、経産省の曖昧な解釈に対して、法廷決着を望むことはできたのですよ。
ただ一円の得にもならないだろうからしなかったというだけで。

従来から製品安全法というのは、経産省が恣意的に適用する事が世間的に容認されてきた法律です。
松下の件も、パロマの件も。著作権侵害の違法チューナーについてもそうです。
世論と法的整合性のグレーゾーンを推し量りながら適用されてきたわけです。
それとも誰か「PSE反対」を主張してる方で、
経産省が消費生活用品安全法を「拡大解釈」して、グレーなやり方でパロマを規制してることに、
不満があるって人はいるのでしょうか?

ニーズがあれば拡大解釈して規制する。ニーズがなければしない。
だから経産省も中古業者への取締などやってません。グレーゾーンのままです。
この状態が嫌なら訴訟しましょう。>リサイクル業者やPSE反対の方々
中古業者への絶縁耐圧試験の強制やビンテージリストの作成は明らかな経産省の法令違反です。
法で定められた資格のない業者にマークを貼らせているわけですから。
ニーズのあるなしの限度を超えて違法性が明白なので、裁判になれば経産省の違法性が認められる確率が高いでしょう。
それとも、どうしても「法改正」で政治解決したい?

だから無理ですってば。中古を除外なんて、あり得ない。
もともと中古や新品の区別は法に存在しないのですから。
窃盗罪で、新品と中古を区別しろというのと同じくらい筋違いな話です。

なら「中古販売のみ」を除外できないか?
つまり一時、川内議員のブログで検討されたような内容、
27条の販売の禁止に関して、「製品上市後を除外する」というような条件づけはできないか?
これも無理です。
なぜなら平成13年4月以降はPSE法の法的効力が発生していますから。
平成13年4月以降の「PSEマークなし」電気用品は販売できないんですよ。新品業者でも中古業者でも。
単に、二次流通だからという理由だけで除外できてしまえば、製品安全法としての骨組みが根底から崩れます。

ただ法改正の余地として、第27条の削除というのは、唯一あり得ます。この場合、28条も一緒に削除ですね。
PSE法が自主検査になったことで、シールの存在意義が曖昧になってますから、
他でも書きましたけど、PSE違反品イコール「マークなし」とは限らないわけです。
実際は、「マークあり」違反品の方が多いのですが、
そんなものは、中古業者だけでなく家電販売業者すべてが見分けることなどできるわけもありませんから。
つまり、「マーク無し」製品の販売を禁止する根拠として、電安法制定時のような意味がなくなっている状況です。
それとも店頭出荷前検査を、あらゆる家電販売業者に義務づけますかね?(笑
要は今となっては、27条と28条が存在する法的合理性がないってことです。

だけど、それだって「法改正」を審議するための理由付けとしては不適当でしょう。
別に、改正までしなくても運用でどうにでもなるようなことだし、
法というのは、たいてい数年たてば改正されるものなので、よほど緊急性がない限り、運用でどうとでもなるレベルの改正を行う事は通常、あり得ないでしょう。

確かに経産省の暴走(違法解釈と違反行為)は看過できるものではありません。
それ以前に、どうして裁判でケリがつくことを、わざわざ困難な方法でやりたいのか理解に苦しむのですが。今となっては消費者や世論を味方にする事も難しいでしょうし。

だいたい経産省のただのエラーなんだから、変な妥協をせずに無視すればよかっただけの話です。これは結果論になってしまいますが。
確かに今となっては、経産省が解釈を変更しそれを表明すればいちばんいいのですが、お役所の体質からして訴訟以外の手段でそれを望むことはまず無理でしょう。

ならば、それ以前に、まず中古業者自身が解釈を変更する事が先でもいいのではないでしょうか?
経産省主導とは言っても、違法解釈や違反行為に従ってしまっているものは、それなりの責任が発生することもありえます。
こうしたエラーが起きた場合、第三者の意見も聞かず、経産省の言い分に従うという選択が正しかったのかどうか?中古業者の方は自分の立場について、もう一度考え直してみた方がよろしいのではないでしょうか。

テーマ:政治・経済・時事問題 - ジャンル:政治・経済

2006.09.14 | | Comments(3) | Trackback(0) | PSEは中古家電を規制する法律なの?

パロマ事件。

久しぶりの更新です。

しかしパロマ事件にかこつけて「中古は危険だ」というプロパガンダが組織的に行われていたようですね。K議員のブログを久しぶりに見てみたのですが、露骨にそうわかるコメントがあって、呆れました。

あと、ご自分のブログの掲示板で堂々とそうした主旨を主張なさった方もいらっしゃいました。


http://www.sasayama.or.jp/saboard/b_board.cgi
この問題は、中古業者さんたちが問題にすればするほど、
まさに、ブーメランのごとく、中古業者さんご自身に帰ってくる問題だってことを。
政治家の皆さんも、それを承知で煽らないとね。

元政治家ではありますが、立場上公人ということで名前を出してもいいでしょう。政策道場の笹山氏です。
しかし「上市」の意味さえ勘違いしたまま、パロマ問題にかこつけて中古製品への不安を煽るのは、「政策道場」を名乗る以上、ちょっと恥ずかしいのではないでしょうか。この方の資料収集力はすばらしいと思うのですが、基本的な用語の理解について「?」と思う点が多々あります。

まず「製品安全」と「製造者責任」というのは、まったく別の概念です。
メーカーが自社の製品について一定の責任を負うという点では同じですが、「製品安全」で負うのは基本的に出荷まで(出荷後に問題が生じた場合も、原因が設計と製造にあると判断される場合)であり、一方「製造者責任」でメーカーが負うのは流通後を対象とした結果責任であり、その原因は設計と製造に限りません。
つまり「製品安全」は安全性能が国の基準をクリアしていなければ上市(市販という意味で、流通と同じ意味ではありません)できませんよ、というものでしかないのです。「製造者責任」は、その後流通した製品そのものについて、ユーザーの使い方を含め(電子レンジにネコを入れたとか)、その製品によって生じた損害に対して製造者に一定の責任を認めるという考え方であって、まったく別の概念です。「製品安全」の理念をどう使おうと、電子レンジの中のネコや、不正に改造したガス湯沸かし機から発生する一酸化炭素は防げませんから。
しかし、その「使い方」について、メーカーに原因の一端があるのなら(不正改造を暗黙のうちに了解していた、とか)メーカーはそのことについての責任を負わなければなりません。

以上、ダニでもわかる製品安全と製造者責任の違い、でした。

で、今回のパロマの件ですが。
「PSEで中古規制すべき」というプロパガンダを繰り返してる経産省とその周辺の家畜の方々の努力とはまったく裏腹に、この件は「PSEで中古規制することの違法性」を露呈したとしか言いようがありません。

33台の不具合が発見されたため、その製品番号の全製品30000台を点検する。
これが経産省とパロマによって実施された「製品安全」に基づいた「安全対策」です。
で。
例の「中古業者による絶縁耐圧検査」では、何が起きているでしょうか。
あれだけ中古家電があるのですから、そのうち1台くらいの不具合は発見されたでしょう。
で、その「違反品」は新聞で発表され、同一製品名のすべてが回収されましたか?
あるいはその型番についてメーカーやメンテナンス業者が点検に出向きましたか?
だいたいその責任を取るのが、なぜメーカーじゃなくて中古業者自身なのですか?

製品安全法というものは、製品の経年変化について中古業者が責任を取る法律じゃありません。
むしろパロマは「経年変化を前提に安全設計していなかった」という理由で、同一仕様の全製品を再チェックしなければならない、というのが現在の流れです。こうした対応の根拠となっているのが電気用品安全法を含む、製品安全法です。経年劣化を回避する義務は設計と製造段階、つまりメーカーにあるわけです。
同様に、松下事件にしても「製品安全」は、メーカーが同一型番の全製品(同一設計と製造)を単位として責任を担い、処理されましたね。
さらに経産省(通産省)は、その製品について設計図と工場を調査し、サンプルを検査した上で、事前認可(製造と上市の許可)を出しているわけですから、メーカーの単独責任というものでもありません。薬害問題などど同様に、メーカーと経産省の共犯であるとも言えるでしょう。

このように製品安全法の理念と実際の適用からすれば、中古業者というのは一消費者とまったく同等な立場にすぎません。だから無理強いされた絶縁耐圧テストで、もし不適合の電気用品があれば、中古業者はメーカーにクレームをつけるべきです。
経年変化に耐える安全設計と製造をしなかったのは、メーカーとその製造を許可した経産省の責任なのですから。
それこそがパロマ事件によって示された法の適用の真実というものでしょう。


この問題は経済産業省が問題にすればするほど、
まさにブーメランの如く、経済産業省ご自身に帰ってくる問題だってこと、ですね。
プロパガンダ担当の人たちもそれを承知で煽らないとね。


参考記事

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060730-00000008-mai-soci






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2006.08.01 | | Comments(1) | Trackback(0) | 所感。

PSE法で逮捕者?

違法CATVチューナー販売男逮捕

契約しないでもケーブルテレビの有料放送を見ることが出来る違法チューナーを、インターネットを通じて販売していたとして、27日、南砺市の電器店経営者が逮捕されました。

 電気用品安全法違反の疑いで逮捕されたのは、南砺市山見の電器店経営者、○○容疑者(39)です。

 警察の調べによりますと○○容疑者は、おととし11月から今年1月にかけて富山県内に住む3人に対し契約しないでもケーブルテレビの有料放送を見ることができる違法チューナー4台を、1台およそ2万円から3万円あわせておよそ11万円でインターネットを通じて販売していた疑いがもたれています。

 販売台数は数千台、売上げは数千万円にのぼると見られています。


以上、引用でした。

別になんてことはない記事です。CATVの並行輸入業者が、著作権法違反の代わりに電気用品安全法で逮捕というのは、以前にもあったことですから。
ただ、これを読んだ識者(?)がブログを書いてらっしゃるんですが、その内容がひどいんで、本ブログでもこの件について、コメントしておこうと思ったわけです。

ただしこの逮捕そのものについて論評すべき点はありません。このCSTVチューナー並行輸入業者の電気用品安全法での「逮捕」は前例があって、今回もそれを踏まえたものでしょう。電気用品安全法は平成12年から本格施行されてますから。前回の逮捕もこの法律によるものです。四月で「経過措置が終わった」こととは何の関係もありません。
だから、この逮捕をもって「電気用品安全法」は「即効性があり、どう使うかは行政や警察の考え方一つだ」というのはデンパもいいとこで、あたりまえですが、検察はたとえ「電気用品安全法違反」でも、それ相応の悪質性が立証されない限り、逮捕状なんて出しません。

で、この件での「悪質性」というのは「電気用品安全法に違反したこと」じゃなくて、「著作権法違反」なんですよ。しかも利益が「数千万円」ですから。
電気用品安全法は、かなり慎重に適用されてきた法律で、今まで経産省はかなり悪質な電気用品安全法違反を発見してますけど、それは逮捕どころか摘発さえしてませんから。(例の松下の消費生活用製品法違反でも死者が出てるのに逮捕じゃなくてリコール指導してる程度の法律です)。今までに運用例がないということはこれから前例をつくることも難しいということであって、法の公平性から言ってそんな恣意的に使えるもんじゃありません。

たったひとつの例で、よく検証もせずに、自説を語れるな、と。
いや、識者なるものが、事実を正確にとらえようともしないで、印象だけで、知ったかを語るのは、昼のテレビでもおなじみですが、せめて法律の手続きにはもう少し敏感になっていただきたいと思いますね。

悪意はないと思うんですよ。ただこうした識者の無知が、いらない恐怖を煽って、今までの中古業者のバカげた対応を加速させた面があるので見逃せないだけです。「え?電気用品安全法に違反すると逮捕なの?」となるじゃないですか。バカバカしい。
コラムで法について何かモノ申したいなら、実際の法と、過去の運用をあたってみないことには、何も言えないでしょうに。

コラムの主旨はたぶん「だからこそ経産省は慎重にあるべきだ」とかなんとかそういう方向であって、本ブログの主張とかけ離れたものではないのかも知れません。
しかし、そうであっても、いやだからこそ、まったく無関係な一例を持ち出して、自説に結びつける我田引水なデンパ理論は感心しないんですよ。
たとえばこれが「共謀罪」であるなら、「どう運用されるかわからないから慎重であるべきだ」と論じるのは、当然ありだと思うし、私もそう言われれば納得します。だってまだ共謀罪は運用されたことがないわけで、何が起きても不思議じゃない。歯止めは必要なのはその通りでしょう。
でも電気用品安全法は「何が起きても不思議じゃない」って法律じゃありません。すでに40年以上、運用されている法律なんですから。それに対して「どう運用されるかわからない」では、運用してきた過去の経産省や判例を重ねて来た司法に対してあまりに失礼かつ無神経じゃありませんか?
せめてちゃんと調べて発言しましょうよ。
日本の司法制度を否定したいわけじゃないでしょう。
それじゃ、結局、経産省と同じ穴のムジナじゃないですか。今までの運用歴を調べもしないで勝手な解釈をして、結果的に何もできなくなっているという。

「それでもこの法が即効性があるというのは事実では?」くらいの反論はあるかも知れませんね。
しかし、検察や経産省に、今までの運用にない、新しい法の適用をする勇気と法的根拠があるのかどうか?
それは私のブログを読んでから判断していただければと思います。



追記/
コメントでこの業者は「著作権法違反」でなく「不正競争防止法」では?という指摘がありました。どうもありがとうございます。
裁判所の仮処分の判断例もあるようなので引用します。

“違法チューナー”は不正競争防止法違反
東京地方裁判所が違法チューナーの輸入・販売の差止めと機器の廃棄について仮処分を決定

東京地方裁判所(民事第40部)は1月31日ケーブルテレビの技術的制限手段(スクランブル信号)を不正に解除し、有料放送を無料で視聴できる端末機器「違法チューナー」の輸入・販売業者とその代表者に対し、違法チューナーの輸入・販売を行ってはならない旨及び違法チューナーの廃棄を命ずる仮処分の決定を下しました。

以上、引用でした。

不正競争防止法というのは一般的にはいわゆる偽物販売全般に適用されます。「日本産のカモ肉にフランス産の表示をして売った」とかそういうことです。
で、今回の件は「本来ならCATV業者の許諾が必要なものを無許可で販売した」ことが不正競争にあたると判断されたようです。

ただ違法チューナーが著作権法違反というのは必ずしも間違いというわけでないんですよ。
購入者が試聴すれば、著作権を侵害しているわけなので。ただし、これを立件するのは困難なので、業者のみ立件されているわけです。試聴が発覚すれば「不当利得」でCATV業者から民事訴訟される可能性があります。ただ「どの番組をどれだけ見て、いくらの利得があったか」を立証するのは難しいということなのでしょう。
なので、対象を販売業者とした場合の法的な根拠になるのが「不正競争防止法」ということです。
ご指摘ありがとうございました。

でも「なら、どうして不正競争防止法」で逮捕しなかったか?
ということになりますが、それは警察や検察、個々の事情や判断によるのでは?としか今のところ言いようがないですね。
いずれにしてもこの「違法チューナー」については、裁判所の「廃棄の仮処分」でさえ、「不正競争防止法」に基づくもので、「電気用品安全法」ではないわけです。

なので、どちらにしてもこの違法チューナーの件は、「電気用品安全法違反とはまったく関係ない」と言っていいでしょう。
私もワキが甘いと言われないよう気をつけないといけませんね。


テーマ:電気用品安全法について - ジャンル:政治・経済

2006.06.29 | | Comments(4) | Trackback(1) | 所感。

松下石油ファンヒーター事件。

ちょっと今回の記事は、少し方向性を変えて、
昨年から今年にかけて起きた「松下の石油ファンヒーター」による事故について、
考えてみたいと思います。
いつものような法律論ではないので、ある程度、推測や主観も含まれます。
本来ならジャーナリスティックな視点で、調査と検証を行うべきなのでしょうけど、それは本ブログの目的ではないので。探偵ファイルやきっこの日記というわけにはいきませんから。
とりあえず、今ある情報から、電気用品安全法にからんだ問題点を掘り起こしてみようということです。

この松下による「石油ファンヒーター事件」は、今回の経産省の「電気用品安全法」の運用変更に、影響があったのではないか?と言われています。タイミングが一致しますからね。
ただし「石油ファンヒーター」は電気用品ではありません。
松下の石油ファンヒーターへの回収命令は、「消費生活用製品安全法」の第82条によって出されました。

第82条(緊急命令)
主務大臣は、消費生活用製品の欠陥により一般消費者の生命又は身体について重大
な危害が発生し、又は発生する急迫した危険がある場合において、当該危害の拡大を
防止するため特に必要があると認めるときは、政令で定める場合を除き、必要な限度
において、その製品の製造又は輸入の事業を行う者に対し、その製造又は輸入に係る
その製品の回収を図ることその他その製品による一般消費者の生命又は身体に対する
重大な危害の拡大を防止するために必要な応急の措置をとるべきことを命ずることが
できる。

この「消費生活用製品安全法」は、電気用品安全法と同じ「製品安全4法」のうちのひとつで、やはり「整理法」によって平成12年7月に改正されたものです。
内容も電気用品安全法と同様であり、事業の届出と、製品安全検査をすれば、安全を意味するPSCマークを貼る事ができます。
ただし「石油ファンヒーター」はその対象品目ではありません。
対象は「登山用ロープ」「家庭用圧力なべと圧力がま」「乗車用ヘルメット」「乳幼児用ベッド」「携帯用レーザー応用装置」「浴槽用温水循環器」以上、6品目のみです。

では「石油ファンヒーター」は、なぜ「消費生活用製品安全法」の対象とされたのでしょうか?
実は、この「消費生活用製品安全法」の対象となっているのは、「特定製品」と「特別特定製品」だけで、それ以外は「特定でない」消費生活用製品という概念になります。
そして、この「特定でない」消費生活用製品については、経産省でなく、民間団体である製品安全協会が「SGマーク」というものを発行しているのです。
つまり、「松下の石油ファンヒーター」はPSマークでなく、SGマークの対象であり、広い意味で「消費生活用製品安全法」の対象であったわけです。

では、SGマークとはなんでしょうか?


問題の石油ファンヒーターが製造されたのは、昭和60年から平成4年にかけてです。
で、現在の「消費生活用製品安全法」は「電気用品安全法」と同じく平成12年の施行ですから、当時は「旧・消費生活製品安全法」の対象であったと考えられます。

テーマ:電気用品安全法について - ジャンル:政治・経済

2006.06.26 | | Comments(1) | Trackback(2) | 所感。

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