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PSE法で逮捕者?

違法CATVチューナー販売男逮捕

契約しないでもケーブルテレビの有料放送を見ることが出来る違法チューナーを、インターネットを通じて販売していたとして、27日、南砺市の電器店経営者が逮捕されました。

 電気用品安全法違反の疑いで逮捕されたのは、南砺市山見の電器店経営者、○○容疑者(39)です。

 警察の調べによりますと○○容疑者は、おととし11月から今年1月にかけて富山県内に住む3人に対し契約しないでもケーブルテレビの有料放送を見ることができる違法チューナー4台を、1台およそ2万円から3万円あわせておよそ11万円でインターネットを通じて販売していた疑いがもたれています。

 販売台数は数千台、売上げは数千万円にのぼると見られています。


以上、引用でした。

別になんてことはない記事です。CATVの並行輸入業者が、著作権法違反の代わりに電気用品安全法で逮捕というのは、以前にもあったことですから。
ただ、これを読んだ識者(?)がブログを書いてらっしゃるんですが、その内容がひどいんで、本ブログでもこの件について、コメントしておこうと思ったわけです。

ただしこの逮捕そのものについて論評すべき点はありません。このCSTVチューナー並行輸入業者の電気用品安全法での「逮捕」は前例があって、今回もそれを踏まえたものでしょう。電気用品安全法は平成12年から本格施行されてますから。前回の逮捕もこの法律によるものです。四月で「経過措置が終わった」こととは何の関係もありません。
だから、この逮捕をもって「電気用品安全法」は「即効性があり、どう使うかは行政や警察の考え方一つだ」というのはデンパもいいとこで、あたりまえですが、検察はたとえ「電気用品安全法違反」でも、それ相応の悪質性が立証されない限り、逮捕状なんて出しません。

で、この件での「悪質性」というのは「電気用品安全法に違反したこと」じゃなくて、「著作権法違反」なんですよ。しかも利益が「数千万円」ですから。
電気用品安全法は、かなり慎重に適用されてきた法律で、今まで経産省はかなり悪質な電気用品安全法違反を発見してますけど、それは逮捕どころか摘発さえしてませんから。(例の松下の消費生活用製品法違反でも死者が出てるのに逮捕じゃなくてリコール指導してる程度の法律です)。今までに運用例がないということはこれから前例をつくることも難しいということであって、法の公平性から言ってそんな恣意的に使えるもんじゃありません。

たったひとつの例で、よく検証もせずに、自説を語れるな、と。
いや、識者なるものが、事実を正確にとらえようともしないで、印象だけで、知ったかを語るのは、昼のテレビでもおなじみですが、せめて法律の手続きにはもう少し敏感になっていただきたいと思いますね。

悪意はないと思うんですよ。ただこうした識者の無知が、いらない恐怖を煽って、今までの中古業者のバカげた対応を加速させた面があるので見逃せないだけです。「え?電気用品安全法に違反すると逮捕なの?」となるじゃないですか。バカバカしい。
コラムで法について何かモノ申したいなら、実際の法と、過去の運用をあたってみないことには、何も言えないでしょうに。

コラムの主旨はたぶん「だからこそ経産省は慎重にあるべきだ」とかなんとかそういう方向であって、本ブログの主張とかけ離れたものではないのかも知れません。
しかし、そうであっても、いやだからこそ、まったく無関係な一例を持ち出して、自説に結びつける我田引水なデンパ理論は感心しないんですよ。
たとえばこれが「共謀罪」であるなら、「どう運用されるかわからないから慎重であるべきだ」と論じるのは、当然ありだと思うし、私もそう言われれば納得します。だってまだ共謀罪は運用されたことがないわけで、何が起きても不思議じゃない。歯止めは必要なのはその通りでしょう。
でも電気用品安全法は「何が起きても不思議じゃない」って法律じゃありません。すでに40年以上、運用されている法律なんですから。それに対して「どう運用されるかわからない」では、運用してきた過去の経産省や判例を重ねて来た司法に対してあまりに失礼かつ無神経じゃありませんか?
せめてちゃんと調べて発言しましょうよ。
日本の司法制度を否定したいわけじゃないでしょう。
それじゃ、結局、経産省と同じ穴のムジナじゃないですか。今までの運用歴を調べもしないで勝手な解釈をして、結果的に何もできなくなっているという。

「それでもこの法が即効性があるというのは事実では?」くらいの反論はあるかも知れませんね。
しかし、検察や経産省に、今までの運用にない、新しい法の適用をする勇気と法的根拠があるのかどうか?
それは私のブログを読んでから判断していただければと思います。



追記/
コメントでこの業者は「著作権法違反」でなく「不正競争防止法」では?という指摘がありました。どうもありがとうございます。
裁判所の仮処分の判断例もあるようなので引用します。

“違法チューナー”は不正競争防止法違反
東京地方裁判所が違法チューナーの輸入・販売の差止めと機器の廃棄について仮処分を決定

東京地方裁判所(民事第40部)は1月31日ケーブルテレビの技術的制限手段(スクランブル信号)を不正に解除し、有料放送を無料で視聴できる端末機器「違法チューナー」の輸入・販売業者とその代表者に対し、違法チューナーの輸入・販売を行ってはならない旨及び違法チューナーの廃棄を命ずる仮処分の決定を下しました。

以上、引用でした。

不正競争防止法というのは一般的にはいわゆる偽物販売全般に適用されます。「日本産のカモ肉にフランス産の表示をして売った」とかそういうことです。
で、今回の件は「本来ならCATV業者の許諾が必要なものを無許可で販売した」ことが不正競争にあたると判断されたようです。

ただ違法チューナーが著作権法違反というのは必ずしも間違いというわけでないんですよ。
購入者が試聴すれば、著作権を侵害しているわけなので。ただし、これを立件するのは困難なので、業者のみ立件されているわけです。試聴が発覚すれば「不当利得」でCATV業者から民事訴訟される可能性があります。ただ「どの番組をどれだけ見て、いくらの利得があったか」を立証するのは難しいということなのでしょう。
なので、対象を販売業者とした場合の法的な根拠になるのが「不正競争防止法」ということです。
ご指摘ありがとうございました。

でも「なら、どうして不正競争防止法」で逮捕しなかったか?
ということになりますが、それは警察や検察、個々の事情や判断によるのでは?としか今のところ言いようがないですね。
いずれにしてもこの「違法チューナー」については、裁判所の「廃棄の仮処分」でさえ、「不正競争防止法」に基づくもので、「電気用品安全法」ではないわけです。

なので、どちらにしてもこの違法チューナーの件は、「電気用品安全法違反とはまったく関係ない」と言っていいでしょう。
私もワキが甘いと言われないよう気をつけないといけませんね。


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テーマ:電気用品安全法について - ジャンル:政治・経済

2006.06.29 | | Comments(4) | Trackback(1) | 所感。

松下石油ファンヒーター事件。

ちょっと今回の記事は、少し方向性を変えて、
昨年から今年にかけて起きた「松下の石油ファンヒーター」による事故について、
考えてみたいと思います。
いつものような法律論ではないので、ある程度、推測や主観も含まれます。
本来ならジャーナリスティックな視点で、調査と検証を行うべきなのでしょうけど、それは本ブログの目的ではないので。探偵ファイルやきっこの日記というわけにはいきませんから。
とりあえず、今ある情報から、電気用品安全法にからんだ問題点を掘り起こしてみようということです。

この松下による「石油ファンヒーター事件」は、今回の経産省の「電気用品安全法」の運用変更に、影響があったのではないか?と言われています。タイミングが一致しますからね。
ただし「石油ファンヒーター」は電気用品ではありません。
松下の石油ファンヒーターへの回収命令は、「消費生活用製品安全法」の第82条によって出されました。

第82条(緊急命令)
主務大臣は、消費生活用製品の欠陥により一般消費者の生命又は身体について重大
な危害が発生し、又は発生する急迫した危険がある場合において、当該危害の拡大を
防止するため特に必要があると認めるときは、政令で定める場合を除き、必要な限度
において、その製品の製造又は輸入の事業を行う者に対し、その製造又は輸入に係る
その製品の回収を図ることその他その製品による一般消費者の生命又は身体に対する
重大な危害の拡大を防止するために必要な応急の措置をとるべきことを命ずることが
できる。

この「消費生活用製品安全法」は、電気用品安全法と同じ「製品安全4法」のうちのひとつで、やはり「整理法」によって平成12年7月に改正されたものです。
内容も電気用品安全法と同様であり、事業の届出と、製品安全検査をすれば、安全を意味するPSCマークを貼る事ができます。
ただし「石油ファンヒーター」はその対象品目ではありません。
対象は「登山用ロープ」「家庭用圧力なべと圧力がま」「乗車用ヘルメット」「乳幼児用ベッド」「携帯用レーザー応用装置」「浴槽用温水循環器」以上、6品目のみです。

では「石油ファンヒーター」は、なぜ「消費生活用製品安全法」の対象とされたのでしょうか?
実は、この「消費生活用製品安全法」の対象となっているのは、「特定製品」と「特別特定製品」だけで、それ以外は「特定でない」消費生活用製品という概念になります。
そして、この「特定でない」消費生活用製品については、経産省でなく、民間団体である製品安全協会が「SGマーク」というものを発行しているのです。
つまり、「松下の石油ファンヒーター」はPSマークでなく、SGマークの対象であり、広い意味で「消費生活用製品安全法」の対象であったわけです。

では、SGマークとはなんでしょうか?


問題の石油ファンヒーターが製造されたのは、昭和60年から平成4年にかけてです。
で、現在の「消費生活用製品安全法」は「電気用品安全法」と同じく平成12年の施行ですから、当時は「旧・消費生活製品安全法」の対象であったと考えられます。

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2006.06.26 | | Comments(1) | Trackback(2) | 所感。

違反品ってどんなもの?

電気用品安全法の違反品って、いったいどんなものでしょう?
今回はそれについて考えてみましょう。

「違反品」とは、PSEシールがない電気製品のことでしょうか。
しかし、PSEシールは、電気用品安全法では、製造業者と輸入業者なら自己判断で貼っていいので、
「PSEシールがあれば違反品にならない」わけではありません。
平成15年度の実例では、事業届出数1418件に対して、違反件数は203件(そのうち無届けが25件)ありました。
違反内容は、「無表示、旧マーク表示、変更届出等の届出書未提出、技術基準不適合の違反のあった者」等。
それぞれの数字は不明ですが、かなり高い割合で「PSEシールのある違反品」があったことがわかります。

「これじゃあ、違反品を販売規制するために、PSEシールをチェックしても意味ないのでは?」
これは以前指摘しました。
「電気用品取締法」では、「マークなしはそのまま違反品」と断定する事ができました。「届け出なしでマークを表示する」ことが他の法律での重大な犯罪にあたるため、この法律の枠でその可能性を考える必要がなかったからです。
しかし、新しい「電気用品安全法」では、「マークなし」は、違反品のごく一部でしかありません。むしろ「マークを貼ったのに技術基準に適合してない」などの「調べてみたら違反だった」電気製品の方が圧倒的に多いのです。
それなのに「違反品チェック」のためのマーク確認にあそこまでこだわって、何か意味はあるんでしょうか?
それ以前に、経産省が「PSEマーク表示があれば安全」としてきた論拠も崩れるのでは?1418件届出があって、203件の違反ですよ。

まあ、この話は以前にも指摘したのでこれくらいにしましょう。
とにかく、電気用品安全法における「違反品」は、
マークなしばかりではないことは、おわかりいただけたと思います。

ならその違反品というのは、いったいいつ決まるのでしょうか?
報告書で、違反内容としてあげられているものは、
「無届け」「技術基準不適合」「検査あるいは検査記録なし」「無印」
このように、製造から販売までのプロセスに関する事ばかり、
製造あるいは輸入メーカーの管轄下で起きることだけです。

要するに。
当たり前のことですが電気用品安全法の「違反品」は、
工場出荷時にすでに決まっているわけです。
それ以降に何があっても「違反品」にはなりえません。
法律のどこにもそんな条文はありませんから。

ところが。
その電気用品が市場に出てから、たった数年経過するだけで「違反品」になる。
そう解釈した人がいたんです。
同じ法律で、ですよ。
つまり。
「工場出荷前に違反かどうかを決める」という法律を使って、
出荷後の製品を違反品に仕立て上げた、ということになるわけですが。

普通、窃盗を処罰する法律と、その盗品の流通を規制する法律は別の法律です。
窃盗行為への直接的あるいは間接的な荷担がない限り、流通業者に窃盗罪の適用はありません。
しかしそれをやった人がいるわけですね。
それとも中古業者が、電気メーカーの法令違反に荷担したとでも言うんでしょうかね(笑。

まさに法治国家への挑戦と言わざるを得ませんね。






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2006.06.21 | | Comments(1) | Trackback(0) | PSEは中古家電を規制する法律なの?

ちょっと訂正します。

今まで電気用品安全法の施行日を、通商産業省関係の基準・認証制度等の整理及び合理化に関する法律に基づいて平成12年7月と表記してきましたけど、
平成13年4月に訂正、統一します。
この施行日のずれについては、また取り上げます。

2006.06.17 | | Comments(1) | Trackback(0) | 所感。

誰も言わない第28条。

とても大事な条文なのですが、誰かがちゃんと論じているのを見たことがありません。
これからいよいよ電気用品安全法最大の問題である第27条を検証していくことになるわけですが、その前にこの第28条を取り上げてみましょう。

この第28条がなぜ大事な条文か?というと、この条文は電気用品安全法の中で、第二十七条とともに、上市された製品を流通段階で規制している、たった二つの条文のうちのひとつであるからです。
電気用品安全法を全文読んだ方にはおわかりだと思いますが、この第28条は第27条とペアになっています。つまり第27条とともに、違反品を「市場に出る前に止める」という役割のある条文です。


(使用の制限)
第二十八条  電気事業法第二条第一項第十号 に規定する電気事業者、同法第三十八条第四項 に規定する自家用電気工作物を設置する者、電気工事士法 (昭和三十五年法律第百三十九号)第二条第四項 に規定する電気工事士、同法第三条第三項 に規定する特種電気工事資格者又は同条第四項 に規定する認定電気工事従事者は、第十条第一項の表示が付されているものでなければ、電気用品を電気事業法第二条第一項第十六号 に規定する電気工作物の設置又は変更の工事に使用してはならない。
2  電気用品を部品又は附属品として使用して製造する物品であつて、政令で定めるものの製造の事業を行う者は、第十条第一項の表示が付されているものでなければ、電気用品をその製造に使用してはならない。
3  前条第二項の規定は、前二項の場合に準用する。


この第一項を要約すれば、こうなります。
「PSEマークのないものを、電気工作物の設置や変更に使ってはならない」
で、このすぐ前段にある第27条については、経産省は「中古を含む」と解釈したのですから、この第28条でも当然、「中古を含む」としなければなりません。電気用品に新品も中古もなく、PSEがついてないものは全部、販売も使用もできないはずであって、電気事業者にそれを周知、徹底させなければならないはずなのですが。
まあはっきり言って、そんなことできるわけがないんですよ。
「電気工作物の変更をするのに、古い部品を使うな」ですからね。つまり、修理もできなくなるわけです。
ちなみに、電気事業法第二条第一項第十六号で規定された「電気工作物」とは、このようなものです。

16.電気工作物
発電、変電、送電若しくは配電又は電気の使用のために設置する機械、器具、ダム、水路、貯水池、電線路その他の工作物(船舶、車両又は航空機に設置されるものその他の政令で定めるものを除く。)をいう。


ということは。
発電所やダムが、平成13年4月以後に発売された新製品以外を使って、製造どころか、修理もできなくなる???
「第十条第一項の表示が付されているものでなければ」使用してはならないという「電気用品」に、中古というか旧製品を含むのであるなら、そうならざるを得ないわけです。
ただし、ここに附則が出て来ます。旧表示について経過措置期間があるわけで、その間に新表示に移行すれば、その電気用品は「使用」できるようになります。

しかし生産中止になった部品はどうするのでしょう?
「発電、変電、送電若しくは配電又は電気の使用のために設置する機械、器具、ダム、水路、貯水池、電線路その他の工作物」には、それが製造された年代の電気用品が使われています。すべて現行品だけを使って修理できるとは限りません。
こうした場合、電気事業者は部品のストックを持っていますから、それを使う事になります。もちろん、ストック部品にPSEマークはありません。スイッチ類や変圧器などが旧製品でないと対応できないことが多いでしょうね。
そうなると「法令違反、罰金1億円」ですね。

この第28条でもやはり、旧法製品まで規制対象としてしまうことで、問題が生じてしまいます。
それとも「修理は第28条の変更にはあたらない」とでも主張するのでしょうか。
「修理」を対象外としたからって、「変更」に旧製品のストック部品を使えば法令違反という解釈に代わりはないはずですが。

さらに別の問題もあります。
ここで言う「電気工作物」の中には、計画期間が長く、旧製品の使用を前提に設計、また製造準備がなされたものもあるでしょう。そうした契約の実行を妨害するような法の運用には、やはり合理性がない

ただ、ここから先を掘り下げて検証しようとすると、電気事業法と、実際の運用にあたるほかはありません。そのため、この第28条はほとんど検証されてこなかったのでしょうか。
いずれにしても経産省では、この電気事業者向けて、積極的な告知を行った様子はありません。

仮に、旧製品時代の部品ストックの使用が、第28条で規制されるのであるならば、やはり今、中古家電業者がやっているように、「すべての部品を再検査して、PSEシールを貼らなければ使用してはならない」と指導しなければ、筋が通らないと思うのですが。



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2006.06.17 | | Comments(6) | Trackback(0) | PSEは中古家電を規制する法律なの?

それでもやっぱり中古は対象外。

「どっちやねん」と突っ込まれそうですが。

今までは条文の解釈に的を絞って論じて来ましたが、
実際に、この法律を運用してみると、中古家電(旧法製品という意味でなく、二次流通品すべて)を対象とすることは現実的に問題がありすぎるということになります。
たとえば。
もし製造事業者がマークのない電気用品を売ったとしましょう。それは「違反」という指摘を受けました。その時、製造事業者ができることは?
マークを貼って、また売ればいいんです。
で、仮に販売事業者がマークのない電気用品を売ったとしましょう。それは「違反」という指摘を受けました。その時、販売事業者ができることは?
廃棄処分だけです。
製造前認可のための規制を、製造されたあとにまで適用するから、こういうデタラメで不公平なことになるわけです。

今まで論じて来たように、この法律の目的は「電気用品の製造や輸入の事前規制」です。
事前というのは、設計から製造にかかわる過程ということで、「販売」はその最終段階になります。しかし販売事業者は、設計や製造に関わってるわけではないので、実際に安全のために何かできるわけではありません。「市場に出さないためマークだけ確認してくれ」というのがもともとこの条文ができた理由でした。しかし、そのためには、その商品を処分するという結果的な負担が、販売業者に生じてしまうわけです。
「新品」であるなら、メーカーが返品を受ける可能性が高いので、販売事業者は廃棄処分を免れられることもあるでしょう。
しかし中古家電業者つまり二次流通業者には「廃棄処分」以外の方法が存在しません。
そのためか、この第27条の規制は、旧法制定以来、中古業者相手に適用されたことはありません。
なので、こうして運用面を検討すると、この第27条に言う「販売事業者」に、中古家電業者を含むと解釈することには無理がある、ということになるわけです。 

法の運用というのはどうしても施政者の恣意にまかされる部分があります。
だからと言って、勝手にしていいか?という理屈は存在しなくて、
もちろん裁判では今までの運用歴や立法主旨を考慮し、正しく法が行使されているのかを検討します。

さらに、電気用品安全法違反というのは、マークなしだけではありません。むしろマークがあっても技術基準に適合してなかったり、製品検査を省令通りにしてなかったりというケースが大半です。
はっきり言うと、販売店でマークのチェックをすることなど、電気用品安全法ではほとんど意味がありません。
旧法、つまり電気用品取締法では、マークそのものが「政府認定」の印だったので、マークをチェックすることは意味がありました。旧法下で「マークはあっても実際に認定されていない」ことは詐欺行為と言っていいくらいの重罪にあたる(と判断できる)ので。
しかし新法じゃ違います。
マークがあっても法令違反が1割ありますから。

だから本来は、改正時に27条と28条の削除を検討すべきだったんですよね。販売店のマーク確認が無意味化したということで。

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2006.06.16 | | Comments(3) | Trackback(0) | PSEは中古家電を規制する法律なの?

中古は対象外とは限らない。

「PSE法は中古家電への適用が絶対に不可能なのか?」というと、答えは「いいえ」です。

「あれ、今まで言ってたことと全然、違うじゃないか?」
「中古規制できないとずっと書いて来た癖に、今さら主張を変えるのか?」
そう思われた方はいますでしょうか。
注意深く読んでる方が多いので、すでにおわかりだとは思います。
すべての新品が対象とは限らないのと同じく、すべての中古品も非対象とは限らない。

もともと電気用品安全法とは、市場に出た個々の製品を対象にした法律ではなく、
届出をした同一製品番号の電気用品の、製造または輸入について責任を課すための法律だ、ということは前の記事で説明しました。

私が今まで電気用品安全法について「中古を規制できる法律ではない」と主張してきた理由は、「この法律が施行日以前に上市された製品を対象にはできない」というものです。で、その上で、いわゆる「中古」というのはみんなこの旧製品にあたりますから、「中古は対象外」という理屈になります。
しかし厳密に言えば、そうとばかりは限りません。平成13年の施行日からあとに上市された新製品も、いずれは中古になるからです。それは単に中古になったからと言って、電気用品安全法で定められた義務を履行しなくてもよくなるのでしょうか?

電気用品安全法の施行は平成13年4月。この時以後に世に出た「新製品」は当然、電気用品安全法に基づいたさまざまな義務を負っています。しかし中にはその義務を果たしていない製品もあるかも知れません。たとえば技術基準に適合していなかったりとか。
この「不適合」は製造段階や、小売り段階では発見されていなくても、二次流通、つまり中古家電店の店頭で発見されるかも知れないのです。
で、この「不適合」な「電気用品」は電気用品安全法第27条の対象にはできないのでしょうか?

流通のどの段階にあれば違反品を見逃すということは条文には明文化されていません。
なので、中古であろうとも、この「電気用品」を販売する事は、厳密に言えば電気用品安全法違反、と解釈できます。
(運用面まで含めて検討すると、この解釈には若干無理が出ます。それについては別に検証します)

「新品のみの法律か」という記事では、新品だからと言って、対象だとは限らないと論証しました。
同じように「中古は完全に対象外なのか?」と問われれば「対象外とは限らない」ということになります。
正しく言い換えれば「電気用品安全法では、旧製品が非対象」。

あらためて言われると、当たり前のことですよね。「新製品が対象」なんだから。
この「製品」という概念を、流通品にまであてはめて解釈しようなんて、馬鹿げたことをする人がいたから困った問題が起きたわけです。

製品は、店頭におかれた「新品」であっても、電気用品安全法上の届出がいつかによって、旧製品と新製品に別れます。平成13年4月を境として、それより前なら旧製品、それより後なら、新製品。そして、旧製品については、この4月まで旧マークのまま店頭に陳列し、販売することができました。
電気用品安全法を遵守していなければならないのは、新製品のみです。
旧法下で認可された旧製品は旧製品の安全基準により上市されたわけなので、電気用品安全法(で、定めた安全基準)に従う必要はありません。どうすればいいかは附則に明記されています。

ここで使ってる「製品」という言葉は一般的な定義ではありません。
旧製品、イコール、旧法認可製品。新製品、イコール、新法認可製品。
このブログではそういう意味で使う事が多いので、覚えておいてください。


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2006.06.15 | | Comments(2) | Trackback(0) | PSEは中古家電を規制する法律なの?

法を悪用させないための法改正?

某ブログ、リンク記念、ということで。実は前にもありましたけど。

前から気になっていた「法を悪用させないための法改正」について考えてみたいと思います。
結論から言えば「無理」でしょうね。
理由は簡単。それこそ議員の言葉じゃないですけど、立法事実がないからです。
「法の悪用」とは一体何を指すのでしょうか?
経産省は実際に自ら手を下しているわけではなく、単に「解釈」を語ってるだけなので。それを「強要」に当るというのならば、すでに裁判が起きていなければなりません。何か立法をしたいなら、誰かが困ってるというだけでは駄目なんですよ。
そんなことで法を改正したりつくったりできるなら、裁判のたびに立法しなければならない。

だいたい「運用が悪い」というなら、法的な責任はその「運用者」にあるわけです。まずそこをはっきりさせないのなら、法律自体の意味がない。
仮に裁判などでそこをはっきりさせた上で、運用者の責任とは別に「法そのものに不備があると言わざるを得ず、法によって中古業者に著しい被害が生じている状況が認められ」その上で「中古業者に不利な判決を出さざるを得ない」と判決で言われたのなら、それは立派に改正のための立法事実になるのですが。

法そのものは、民主党も含め共産党を除く全政党の賛成で決まったものなんですよ。
だから民主党の立場としては「立法当時、中古適用は想定外だったから」という理由を立てて、党が立法に責任をとる形で、賛成の撤回という意味を含めて改正提案することも、わずかな可能性としてはアリかな?とも思いますが、党としてどうかな?というのと、それ以前に「旧法から対象」という見解が示された以上、その言い分さえ通りませんし。

どうしても「法改正」だけを目的にしてしまうと、方法と理由がないので、何がなんでも中古家電を悪者にして、中古家電を含んだ議員立法を目指すということになってしまう。「中古家電の危険性がPSE法では把握されていない」くらいしか、立法のための理由がないんでしょうね。
本末転倒という感じはしますが。これで民主党と経産省はまったく同じ場所に立ったことになります。

簡単に言えば、法改正というのはそれくらいの荒技だということです。

ただし。
法というものに、まったく改正の余地がないか?というと、そうでもありません。
本質的な矛盾は確かに内包しています。
それは第27条と第28条が存在している、ということです。
だからこの矛盾をついて、この2つの条文を削除するという方向性の法改正ならあり得るのかな?とは思いますが、
どうもそういう方向には行ってないようですね。
この第27条と第28条については、記事を改めて、別の項目で論じます。

どうも初トラックバックの様ですね。ありがとうございます。

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2006.06.15 | | Comments(2) | Trackback(0) | 所感。

PSE法の対象は新品だけ!?

たまに見かけるフレーズですね。
「電気用品安全法は新品を対象とした法律です」
残念ながら間違っています。
でもそれは経産省が言うように「中古も対象とした法律だから」というわけでは、ありません。

なぜこの「新品を対象とした法律」という言葉が間違っているか?
その理由は簡単で、新品の中にも対象外のものがたくさんあるからです。
つまり、旧法で対象とされた電気用品はたとえ新品であっても対象外となります。
たとえば発売以来、ベストセラーを続けている来た定番の掃除機は、当然、旧法によって一度は製造認可されたものですから、ずっと途切れることなく旧マークのついた新品が工場で生産されているわけです。もちろんPSE法が施行された平成12年以降も、です。
で、法律が変わって、電気用品安全法になったとして、すでに製造認可された上で製造されている製品なのですから、それを取り消す理由はありません。
新法(電気用品安全法)は、旧法と同様、これから製造、輸入される製品を対象とした法律なので。すでに製造されたものをどうするという規定はないのです。
※旧製品、つまり旧マークのまま生産された旧製品(新品)をどうするか?については、附則で対応しています。それはまた別項目で説明します。


大きな前提として、電気用品安全法というのは旧法から「製品」を対象とした法律だということを理解しなければなりません。ここで言う「製品」とはこれから製造されるもので、事前に届け出た設計により届け出た部品をつかって、届け出をした工場で生産される、同一製品番号による「一群」のことを言います。つくってしまった製品については、市場に出てから流通過程により、個々に新品や中古といった状態が生じますが、電気用品安全法は、もともとこの個々の品物を対象とはしていません。あくまで製造前の届出制なのですから。

だから「新品のみが対象」というのは誤解を生む言い方です。
確かに「これから製造されるもの」が対象である以上、ぜんぶ新品には決まっているのですが、それは結果的にそうなってしまうというだけのこと。
指摘したように、「すでに製造されたもの」にも新品はあるのですから混乱します。

つまり、電気用品安全法により対象となる「電気用品」というのは、工場から出荷してくる新品全部を意味するのではなく、新しい設計、新しい部品、新しい生産ラインにより、新たに世に問われる電気用品のことをさす訳です。
一般的にはこれを「新製品」と言います。

わかりやすいように、こう言い換えましょう。
「電気用品安全法は、施行日である平成12年以後の新製品のみを対象にした法律です」
ヤフーの掲示板で経産省の元役員という方が「上市」という概念を提唱されていて、話題になっていましたが。この上市というのが「新製品を発売する」という意味になります。
川内議員のブログ等ではどうも「製品を出荷する」という意味だと思ってた方も多くいたようですが、まったくの誤解です。
「電気用品安全法は、これから上市される製品を対象とした法律」ということで、まったく間違いありません。

最初、経産省による意味不明な誤解が、ドミノ倒しのようにさらに誤解を生んでるように思えてなりません。
逆に言えば、電気用品安全法は、条文の解釈のみでは、中古対象であるともないとも証明する事が出来ません。そういう概念を扱っていないからです。「新品だから」がないように「中古だから」もありません。
それとは別に「中古を除外する」ということは、運用面を実際に検証する事で十分に主張できます。それはそれで運用についての他の項目を参照してください。

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2006.06.15 | | Comments(2) | Trackback(0) | PSEは中古家電を規制する法律なの?

第二十七条の法的効力はいつから?

もちろん施行日からです(とりあえず経過措置期間はおいといて)。
平成13年4月1日。(もとになる「通商産業省関係の基準・認証制度等の整理及び合理化に関する法律」附則によれば平成12年7月なのですが、ややこしいので平成13年4月で統一します)
つまりこの日から第二十七条は効力を発揮し、経産省によれば、
「PSEマークのない電気用品は販売できなくなります」ということになったわけです。
ところで、実際の条文はこうです。

第二十七条  電気用品の製造、輸入又は販売の事業を行う者は、第十条第一項の表示が付されているものでなければ、電気用品を販売し、又は販売の目的で陳列してはならない。

ここで「第十条一項の表示」というのは、イコール「PSEマーク」のことでしょうか?
それは確かに「イエス」です。ではやはり経産省が言うように、
この「第十条一項の表示」のない電気用品とは、
「PSEマークのない電気用品」ぜんぶのことなんでしょうか?

そんなこと、あるわけがないでしょう。そこが間違ってるのです。
第十条一項の表示は、平成13年4月から効力を持つのですから。
つまり、「PSEマークがあることの効力」が、この施行日からである以上、
『PSEマークがないことの効力」も、この施行日からになります。
それ以前の電気用品は、その効力の範囲に入りません。
こんなことは一般常識じゃないでしょうか。
この世界にPSEマークが現れ法的効力を発揮する前は、旧法、つまり電気用品取締法が効力を発揮していたわけですから。

わかりやすい例を出すなら、
「平成13年度以後の耐震基準をクリアしていない建築物の販売は違法です」と言われて、
それ以前の建築物を含むと思う普通の大人は誰もいないわけで。
「平成13年以後の安全基準をクリアしていない電気用品の販売は違法です」と言われて、
それ以前の電気用品を含むと解釈する方がおかしいんですよ。
常識の問題ですよね。
あげくに次の28条には「使用の制限」とあるんだから、これも「PSEマークのない電気用品を使うと違法です」って、過去製品を含めた解釈をするとありえないでしょう。
施行日以後製造または輸入された製品についてに決まってるじゃないですか。


なので、電気用品安全法の対象となる「電気用品」という語の範囲は、平成13年4月から製造、輸入の届出をした「新製品」だけであり、その上で技術基準を満たし、PSEという新しいシールを貼ったものが市場に出回り、同じく、平成13年4月以後に製造、輸入されたもので、3条、8と9条、10条一項の規定を満たさなかったものが第27条により販売規制される、ということになります。
自称「法の専門家」にも「電気用品に古いも新しいもない」とかいう詭弁を唱えてた方もいましたが、
そんな当たり前のことを言われてもね。
電気用品に古いも新しいもありませんが、法律にはあるでしょう。
新しい製品には新しい法律が適用されますが、古い製品には古い法律が適用されます。
実はこれもちょっと混乱を招く言い方で、実際は法が規定しているのは「製品」ではなく、
製造や輸入といった「行為」です。
それぞれの「行為」を定義した上で法的な責任を課し、その延長でマークを貼れと言ってるのですから(これも「行為」です)、その効力が効力期間内に限られるのはあまりに当然の話です。
つまり、旧製品は古い法律による行為の結果であり、新製品は新しい法律による行為の結果であるというだけのことなのです。
それぞれの製品やマークそのものの効力は、法で有効期限が区切られてない以上、永遠です。これはPSEでもティマークでもなんら変わりはありません。マークとその定義する内容が法というか時代によって変わるのは、しごく当然のことでしょう。

結局、販売業者でもない人が解釈してるからおかしくなった部分もあるんじゃないかなとも感じます。
販売業者の立場で考えるなら、その電気用品が「新製品かどうか」というのは棚に並べる時点で情報を持ってるわけですから、
施行日以後の新製品についてのみ、マークをチェックすればいいわけです。
旧法で販売もしくは輸入の実績があれば、それは旧製品として、電気用品安全法の対象外になるんですから。

で、それじゃうまく行かない部分、つまり旧法を新法にうまく適合させるために附則というものがあるわけで。
それについては別項目を参照してください。



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2006.06.12 | | Comments(2) | Trackback(1) | PSEは中古家電を規制する法律なの?

規制影響評価書(平成17年版)

さっきの書類にも関係するのですが、
経済産業省では、電気用品安全法について、何度か調査を実施し、レポートを作成しています。
作成者は、当時の製品安全課長の山根氏です。当時の消費経済部長は半田力氏でした。
調査は例によって試買テストで、「製造者輸入者」が対象であると明記されています。
実際のところ、法令違反は多数報告されていますが、販売事業者の存在は問題にさえなっていません。
あれ?罰金1億円では?

http://www.meti.go.jp/policy/policy_management/kisei-hyouka/16fy-kisei-jisseki-hyouka/16fy-reg-10.pdf

少なくとも「旧法から中古も対象」という認識など、この時点で欠片もないことは、
この文書の内容からも察しがつくでしょう。
しかし経産省は、いままで予算をつかって作成してきた統計と、新しい解釈による統計の整合性はどうつけるんでしょうね。

この「規制影響評価書」は、読んでみるといろいろ興味深い数字が出て来ます。

たとえば「事業届出数」は「1418」。
これ、今の「中古家電業者向け解釈」だと、事業届出はメーカー単位で一度やればいいってことになってますけど、
この平成16年に、1418社も電気メーカーがごそっとできたはずもないので。
もともとは製品品目ごとの届出だったってことがわかりますね。
つまり1418は「届出のあった新製品」の総数ということです。
だからそれに対応して「試買テスト」を実施してるわけです。
少ないかな?という印象もあるかも知れませんが、旧製品は届出対象じゃないから、そのまま製造してるし、市場に流通してます。本来の解釈(平成17年までの)であるならば。

しかし今年からの電気用品安全法の解釈だと、第三条はメーカーとしての届出を出してしまえば、製品ごとに出さなくてもいいことになったので。
もう「試買テスト」自体が成立しなくなります。

さて、「試買テスト」のための1億円の予算はどこへ行くのでしょう?
電気用品取締法40数年の運用と解釈を、裏切った代償は大きいですが、そのツケは国民の予算でできています。

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2006.06.08 | | Comments(2) | Trackback(0) | 所感。

一億円の予算の行方

たまたまちょっと面白い書類を見つけました。まあ、読んでみてください。

www.nite.go.jp/gen/download/sisak029.pdf

製品安全法令による規制対象製品について、技術基準の適合状況の確認、技術基準見
直し等の検討に資するため、検査機関等に委託して当該製品の試買テストを行う。
具体的には、約500の規制対象品目について、8年間で、全品目に対しテストを実施す
るとともに、事故情報等に基づき、懸念のある品目に対し、機動的、重点的にテストを実施徴収、し、製品の技術基準適合状況を把握。結果を踏まえ、必要に応じて、各種対応報告を実施する。(立入検査、緊急命令、技術基準見直し等)


内容をかいつまむと「製品安全法の技術基準適合確認のため試買テストを行う」というものなのですが。
もちろん「中古製品の試買テスト」など想定外。統計にさえ入ってません。

この書面によると、平成18年度にこの試買テストについて、最終的な検証をしなければならなくなっているのですが、無理矢理、中古を含めてしまった現状で、どうやって評価をまとめるんでしょうかね。
予算は1億円をつかっています。国民の税金ですね。
で。同じような試買テストは翌平成17年にも予算が計上されています。

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2006.06.08 | | Comments(2) | Trackback(0) | 所感。

たまには所感など。

最近、読んでくれてる方がいるようなので、少し所感というか、思うところを書いてみます。まずブログを始めた動機というのは、どうもPSE法について見当外れなところで議論が行われていないか?という疑問を持ったからなのですが。いわゆるPSEに反対という態度の人にしても、法改正のために法を悪者にしてるという印象があり。3月頃に、立法に携わった人の書き込みをヤフーの掲示板で見たことがありますが、当然「中古などまったく想定外」ということでしたし、衆議院の議事録にもそんな議論はありません。
とにかく条文も議事録も読まないまま、好き勝手な解釈が飛び交う現状にストレスが溜まったので、ブログにしてみたわけです。誰かが法廷に持ち込めば解決するような程度のことですが、どうもそこまでの手間をかけたい人もいないようなので。

なるべく説得力を持った構成にしたいとか、読みやすくしたいとは思ってるのですが、
まだツールとかちゃんと使えないんでなかなか思うにまかせません。
文章も最初はメモ程度で、あとから修正を入れる形なのでお見苦しい部分もあるかとは思います。

まあ生あったかく見守っていただければ。
もし法的アクションを起こしたい方がいて、文章を使いたいという希望があるなら、どうぞご自由に。
著作権だけは一応、私にあります。

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2006.06.02 | | Comments(1) | Trackback(0) | 所感。

自主検査の法的根拠その3

前の記事で、「外観、耐力、通電検査」が八条の2項に対応するものであり、第三条の届出製造業者の義務を満たすものではないことは指摘しました。
だからすでに経産省の違反、あるいは不法行為は明らかなのですが。

なら「PSE法になって全数検査を義務づけた」という見解は正しいのか?という疑問もあります。
確かに八条の二項は法で定められた義務と解せるのですが。

ちょっと旧法を見てください。

(基準適合義務等)
第二十二条 第十八条の認可を受けた登録製造事業者が当該認可に係る型式の電気用品を製造する場合においては、第二十条第一号の通商産業省令で定める技術上の基準に適合するようにしなければならない。
2 第十八条ただし書の規定は、前項の場合に準用する。
3 第一項の登録製造事業者は、通商産業省令で定めるところにより、その製造に係る同項の電気用品(前項において準用する第十八条ただし書の規定の適用を受けて製造されたものを除く。)について検査を行ない、その検査記録を作成し、これを保存しなければならない。


この第三項の条文とPSE法第八条二項の条文を比較してみましょう。

電気用品安全法 第八条
2  届出事業者は、経済産業省令で定めるところにより、その製造又は輸入に係る前項の電気用品(同項ただし書の規定の適用を受けて製造され、又は輸入されるものを除く。)について検査を行い、その検査記録を作成し、これを保存しなければならない。


条文は旧法とPSE法で、変わってませんよね。
しかし谷部長は国会で「旧法では全数検査は任意検査」と明言していました。
というと、もともとこの「検査を行い、検査記録を作成し、これを保存する」というのは、いったい何を指しているのでしょうか。

実際の運用を調べて行くうち、この「検査」ということはどうやら公式検査機関によって「試料検査」と解釈されて来たらしいということがわかって来ました。つまり形式試験です。製造許可を得るために、製品サンプルを政府機関に提供し、破壊検査を行ってその製造と設計にかかわる安全性を証明するための検査のことを言います。
旧法の第二十二条第三項で規定された「その製造又は輸入に係る前項の電気用品について検査を行い、その検査記録を作成し、これを保存する」とは、製品完成検査ではなく、この形式試験のことを指しているのでは?
それも当然のことで、旧法は他のカテゴリで解説しましたが、あくまで「これから製造、輸入する電気用品」についての許可を事前に得ることについて規則を定めた法律だからです。
製品完成検査というのは安全性能でなく、製品のバラつきをチェックするものなので、旧法でこの部分が義務化されていたとは考えにくいですね。谷部長も「旧法では全数検査は任意検査」と言ってましたがそれは正しく、旧法の検査義務は形式試験であるということになるのでしょう。
しかし、谷部長。新法になって八条二項になったのに、形式試験を定めた旧法と同じ条文なんですけど、そこはどうなっているのでしょうか。


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2006.06.02 | | Comments(2) | Trackback(0) | 自主検査を検証する。

自主検査の法的根拠その2。

ではそもそもこの検査義務というのは何なのでしょう。
民主党川内議員が国会で示した認識によれば「電気用品安全法施行規則により、経産省が立法事実もないのに全数検査を義務化した」ということですが。

同規則 別表第三 検査の方式 (第11条関係)にはこう記載されています。

電線管類及びその附属品並びにケーブル配線用スイッチボックス、ヒューズ、白熱電球、蛍光ランプ並びに装飾用電灯器具にあつては外観について、ベルトコンベア及び理髪いすにあつては外観及び絶縁耐力について、その他の令別表第2に掲げる電気用品にあつては、外観、絶縁耐力及び通電について一品ごとに技術基準において定める試験の方法又はこれと同等以上の方法により行うこと。


で、これはよくこの部分だけ引用されるのですが、この別表とは規則第十一条についての細則を定めたものです。
規則第十一条はどうなっているのでしょうか?

(検査の方式等)
第十一条  法第八条第二項 の規定による検査における検査の方式は、別表第三のとおりとする。
2  法第八条第二項 の規定により届出事業者が検査記録に記載すべき事項は、次のとおりとする。
一  電気用品の品名及び型式の区分並びに構造、材質及び性能の概要
二  検査を行つた年月日及び場所
三  検査を実施した者の氏名
四  検査を行つた電気用品の数量
五  検査の方法
六  検査の結果
3  法第八条第二項 の規定により検査記録を保存しなければならない期間は、検査の日から三年とする。


これを読めば、第十一条の「検査」は電気用品安全法の第八条第二項に対応することがわかります。
ということは、この検査(外観、絶縁耐力及び通電について一品ごとに技術基準において定める試験の方法)でもって、技術基準適合ができるという説明(講習会や電話対応)は、まったくのデタラメということになりますね。
いわゆる「絶縁耐力試験」では八条二項をクリアできるだけで、一項の技術基準適合にはなりません。
しかし八条の一項には「第三条の届出をしたからには、技術基準に適合しなければならない」と書いてあります。
経産省はこの矛盾をどう説明するのでしょうか?
講習会では業者をだまし、国会では議員をだましているようにしか思えないのですが。
自主検査で技術適合義務を果たすというのは嘘ですよね、○井課長補佐。


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2006.06.02 | | Comments(1) | Trackback(0) | 自主検査を検証する。

自主検査の法的根拠その1。

電気用品が中古家電に適用できないことは、他のカテゴリで論証しました。

なら今、経済産業省が中古家電業者にやってる指導は何なのか?
ということになると、当然、電気用品安全法違反です。
以下、具体的にどんな違反なのか、検証しましょう。

まずいきなり第三条が怪しいですね。

第三条  電気用品の製造又は輸入の事業を行う者は、経済産業省令で定める電気用品の区分に従い、事業開始の日から三十日以内に、次の事項を経済産業大臣に届け出なければならない。

とりあえず、これは実体がありません。中古業者は何かを製造したり、輸入したりするわけではないですから。
経済産業省の谷部長が国会で示した見解によると「製造」とは、「製品を完成させる行為」で、検査をもって製品は完成するようなのですが、検査は製造行為ではないようです。意味不明ですが、とりあえず聞いておきましょう。そう言ってる以上、「違う」と反論しても決着はつきません。しかし、これはあとから問題になってきます。

先に進みます。
経産省の指導内容で次に問題になりそうなのが、第八条です。

第八条  届出事業者は、第三条の規定による届出に係る型式(以下単に「届出に係る型式」という。)の電気用品を製造し、又は輸入する場合においては、経済産業省令で定める技術上の基準(以下「技術基準」という。)に適合するようにしなければならない。
2  届出事業者は、経済産業省令で定めるところにより、その製造又は輸入に係る前項の電気用品(同項ただし書の規定の適用を受けて製造され、又は輸入されるものを除く。)について検査を行い、その検査記録を作成し、これを保存しなければならない。



これを言い換えると、第三条の届出をしてしまった中古業者は、技術基準に適合しなければならないのですが、
経済産業省はこの条文で定められた内容を無視した見解を発表しています。

Q6.電気用品安全法第8条に規定する自主検査は、どのように行うのか?

A6.電気用品安全法第8条に規定する自主検査の概要は以下のとおりとなっています。電気用品安全法第8条の自主検査の具体的内容は、電気用品毎に異なりますが、多くの場合、外観検査、通電検査、絶縁耐力検査となります。



ここで「第八条に規定する自主検査」というのは何のことでしょうか。
二項で定められた検査を「自主検査」と表現しているのでしょうか?
もしそうなら、一項で技術基準に適合しなければならないとあるのですから、この検査とは別にその義務にも従わなければなりません。
しかし、経産省はその必要はないと指導しています。
どうも経済産業局で行われている中古家電業者向け講習会では、「自主検査により技術基準に適合したと見なす」と説明しているようです。
それならそれでもいいでしょう。
しかしその場合、谷部長が今まで国会で主張してきた「製品最終検査としての自主検査」という説明はどうなるのでしょうか?
検査は一種類かつ一回なのに、対応する説明と条文がふたつあるのです。
しかも言い方は「自主検査」。なんで?
まさか「検査義務」と言っちゃうと問題になるから?だけど義務化されたんじゃ?




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2006.06.02 | | Comments(2) | Trackback(0) | 自主検査を検証する。

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